創業者の相澤秀禎氏は、若い頃に横須賀キャンプで活動するバンドマンでした。御三家と言われるほどになる西郷輝彦を発掘してマネージメントをした事から、一から新人を育てたいと望んで、自分がスカウトした森田健作と社員2人でサンミュージックを立ち上げています。社名の由来は、森田健作のイメージの太陽(サン)と音楽(ミュージック)から来ています。

森田健作が青春シリーズで有名になると、以降は桜田淳子・松田聖子・早見優・酒井法子・田村英里子などの女性人気歌手を世に送り出して女性タレント・アイドルの宝庫とまで言われ、1980年代には大手芸能プロダクションの一角を占めるほどになります。相澤社長は新人タレントの育成に心血を注ぎ、若い新人は自分の家に住まわせて親代わりとして徹底した教育を施しています。その強味のお陰で、業界ではサンミュージックは女性歌手を育てる手腕に長けていて、しかもタレントを大事にする芸能プロとして定評を得ます。

相澤社長の人柄は温厚で、業界人からも愛されていましたが、不運なことが続きます。1986年人気アイドルだった岡田有希子が事務所ビルの屋上から投身自殺、1989年には松田聖子の独立、さらに早見優の事務所離脱など、この時期サンミュージックの評価は一時的に下がりました。苦労をして育て上げたタレントが何故、という居たたまれない気持ちだったでしょう。所属タレントを徹頭徹尾擁護していたのに、裏切られたという感じもしたでしょう。

1990年代になると巻き返しを図り、トレンディドラマ黄金時代に所属のタレント達を主演にのし上げて人気を回復します。2004年女性アイドルを生み出し続けた創業者の相澤秀禎氏は会長に退き、息子の相澤正久氏が社長に就任します。この時期から、女性アイドルの事務所のイメージを一新して、お笑いブームに乗ってお笑いタレントが多数所属するようになり、ダンディ坂野・カンニング・小島よしお等が有名になります。

しかし、再びサンミュージックに不運が起こります。2009年酒井法子が覚せい剤取締法違反で逮捕・起訴されたため、彼女との契約を解除しますが、創業以来の不祥事で相澤秀禎氏は相談役、相澤正久氏も副社長に降格したので、社長不在の時代となりました。所属タレントの薬物検査の実施、事務所内の全面禁煙を導入するなど再発防止に努めた事で、1年後にようやく両氏は元の役職に復帰を果たします。

2013年になると、21年ぶりの女性アイドルのグループ「さんみゅ?」をデビューさせ、新たな戦略でサンミュージックの輝かしい栄光を取り戻そうとしています。残念ながら創業者の相澤秀禎氏は、この2013年に逝去されました。

相澤氏が社員2人と共に立ち上げて大手芸能事務所に育てた手腕は今後も評価されるでしょう。サンミュージックの将来は、如何に優れたタレントを育てるかに掛かっていますので、今後に期待したいものです。

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